FLANNEL magazine

ソファ専門スタッフからの
ソファについての「まめ知識」を、フランネルマガジンとしてお届けします。

TITLE :
無垢材の家具と過ごす。

無垢材家具のお手入れ方法

ダイニングテーブル・ダイニングチェアなどの、オイル仕上げ家具の上手なお手入れ方法。

木製の家具は、日常生活のなかで小さなキズがついたり、日光によって木の表面が日焼けしたりと、日々使う方の生活に馴染み、変化していきます。
木製の家具には、「ウレタン仕上げ」(木材の表面にウレタン塗料を吹き付け、薄い塗膜を作る方法)や「オイル仕上げ」(木材の表面にオイルを染みこませる方法)などの仕上げ方法があります。
今回はソファBRICKの木肘や、無垢材の家具ダイニングテーブルやダイニングチェアなどで使用されている「オイル仕上げ」の家具のお手入れについて紹介します。

オイル仕上げの家具について

仕上げと言っても上述の傷や日焼けには強くありません。
その代わり、塗装膜をもたないので、木が本来持つ温かみや表面の感触を、直に味わうことができ、また経年で色合いが変化し、味わい深い風合いを楽しむことができる仕上げ方法です。
年に1、2回メンテナンスを行う必要がありますが、自ら手間暇掛けてお手入れをすることで愛着も沸いてきますし、多少の傷や汚れであれば、自分で補修をすることもできる良い面もあります。

なぜメンテナンスをする必要があるか

木材は乾燥、または湿気を含むことにより、細胞の収縮がおこり、割れ・反りなどがおこる可能性があります。
木材内部の、水分を程よく保つためにオイルを塗る必要があります。

オイル仕上げのお手入れ

【用意するもの】

  • サンドペーパー(紙やすり)240、320番手(数字が大きくなるほど目が細かくなります)
  • ウエス(綿の布。いらなくなったTシャツなども可)
  • オイル(市販の亜麻仁油等のお手入れ用のもの)
  • タオル

作業の前に、まずは表面の汚れなどを拭き取ります。

まずはサンドペーパーで表面をきれいにして、オイルがのりやすいようにします。
日々の生活の中で、食事の時についてしまったソースや、お子様がお絵描きをしてしまったときの跡などを取り除きます。
汚れや凹みにはサンドペーパーの240番手をまず使います。より傷や汚れが目立つ部分には、少し粗めのサンドペーパーを使って、直したい部分とその周りを、木目方向に沿って擦ります。

そのあと全体的に木目に沿って、目の細かい320番手でサンドペーパーをかけます。 その時に削りすぎを防ぐために、「あて木」を準備すると、より均一にかけられます。 サンドペーパーで表面を整えた後、削りでた木粉をふきとります。

無垢材お手入れ

オイルを塗ります。

オイルをウエスに染み込ませて、まんべんなく薄く伸ばすように塗ります。
この際に、側面なども塗り逃しがないようにします。

無垢材お手入れ

最後に乾いたタオルで余分なオイルを拭き取ります。

塗った直後に1~2時間置くと、無垢材から余分なオイルが、表面に浮き上がってきます。
それをタオルで拭き取ることで、ムラがなくオイルを塗ることができます。
その後は完全に乾燥するまで12時間程待ちます。

無垢材お手入れ

日々のメンテナンス

  • 表面を乾拭きして、埃や汚れを取り除くことで、無垢材の優しい触り心地を楽しめます。
  • 水分が染み込み易いので、特に夏場冷たいグラスなどをそのまま置かれると、結露した水分で、輪染みができることがあります。
    コースターなどを使って、直接置かないように気を付けて下さい。
  • ウレタン塗装などの他の塗装膜のある仕上げと比較して、傷や汚れが付き易い面もありますが、水拭きが必要な場合は、硬く絞った布で、優しく拭き上げ、最後に乾拭きで余分な水分を取り除くことがベストです。万が一輪染みや傷がついても、サンドペーパーを掛けることで、表面的な染みは落とすことができます。

乾燥してきたら加湿器を

日本には四季があり、お住まいの場所によっても変わると思いますが、初秋~冬にかけて暖房機器を使うことで、乾燥する毎日が続きます。
そのため、無垢材のケアのために加湿器を使うことをオススメします。そうすることで、乾燥による割れや反りを防ぐことができます。
このとき、過度な湿気は逆効果となりますので、直接スチームが当たらないように少し離して使って下さい。
同様に冷暖房の風が長時間、直接当たるような場所に置くことも、避けるようにしましょう。

無垢材の家具は、お手入れをしていくほどに愛着が沸きます。無垢材ならではの天然木がもつ、固有の風合いの変化を楽しめるのが、醍醐味です。
お子様のいるご家庭ならなおさら、一緒に付けた傷などのお手入れをすることで、道具を大事に扱うことや、木が本来もつ目に見えない、心地良い存在感を伝えられることでしょう。