ソファや椅子に座る生活が定着しても、センターテーブルをご使用いただいていると床に座るシーンも多くあるかと思います。
そのようなとき、敷物として、またゾーニングなど、
実用性とインテリア性を兼ね備えたアイテムとして活躍するのがラグです。
では、ラグを用いることによって、実際どの様な効果があるのでしょうか。
「 保温性 」
フローリングは、夏は冷房、冬は外の冷気によって、冷えているこも多いです。
暖房による熱気は、10%前後が室外に逃げてしまい、また熱自体が常に上昇してしまうこともあり、
もともと床付近は温まりにくくなっています。
毛足の長いラグは、空気を含むことで断熱性が高められ、冷たいフローリングへの温度吸収を防止する役目を果たします。
保温効果の程は、素材によって異なりますが、なかでも、強い保温性を発揮するのは、ウールやアクリルのラグです。
なお、床暖房を使用する場合、ラグが床暖房対応かどうか確認しましょう。 非対応のラグを床暖房に使用した場合、裏面のラテックスが劣化し毛抜けの原因になります。
また、夏場には、さっぱりとした質感を重視したラグを使用するなど、
季節によって使い分けて頂くと、インテリアのイメージを季節ごとに変更できます。
保温性のあるウールも通気性には優れていますが、一部コットンや麻を使用したものは、
さらりとした涼しげな感触が得られます。
「 吸音性・防音性 」
室内での歩行音は、出来るだけ静かにと配慮していても、想像以上に階下へ響いていることがあります。
階下に響くものとしては、歩行音だけではなく、物が落下した時の音、椅子などを引きずった時の音などの生活音です。
その際、床にラグが敷いてあれば、吸音効果が期待できます。
より一層の吸音性・防音性を求める場合には、パイルが密集したもの、毛足が長めのものを選んでいくとよいでしょう。
「 足への負担軽減・衝撃吸収性 」
ラグには、音だけでなく、歩行や物の落下などによる床への衝撃を吸収し、抑える効果もあります。
そのため、キズ防止にもなり、無垢材などのフローリングの保護にもなります。
フローリングでは得られないソフトな歩行感も、実は衝撃吸収効果と関係があります。
硬いコンクリートやタイル上と、ソフトな地面や床を歩くのとでは、身体や脚にかかる疲労には大きな違いがあるといわれています。
これは、適度に弾力を残したソフトな歩行感が、足への負担を軽減する効果があるためで、万一転倒した際の衝撃も抑えられます。
ただし、毛足が長すぎたり、足指などに引っかかりやすい大き目のループ仕上げなどは、小さなお子様やお年寄りの方には不向きな場合もありますので、注意しましょう。
また、滑りやすいラグも多く、なかには裏面、製品自体に、すでに滑り止めが付いているものもありますが、より強い効果を望む場合には、ラグ・カーペット専用の滑り止めを貼付することを、おすすめします。
「防塵効果」
日頃、お部屋の空気中には、無数のホコリが舞っています。
フローリングなどの床に落ちたホコリが、風などで空気中に上がると、再び床に落ちるまで6~9時間かかります。
つまり、その間ずっと空気中を浮遊しているという訳です。
ラグはホコリを吸着するため、空気中へのホコリの飛散・浮遊を軽減します。
実際、ハウスダストによるアレルギーに悩む方の中には、とにかくホコリを含みやすいものは排除する、という対策を打つ方も多いのが実状です。
しかし、アレルギー症状は、ホコリを体内に吸い込むことで起こるともいわれているため、ラグにホコリを吸着させ、飛散させない環境をつくってしまうのも、ひとつの手段かもしれません。
もちろん、ホコリを吸着させたままラグを放置して使用し続けるのではなく、掃除機をかけ、清潔に保ちましょう。
その際、お使いのラグ(毛足の長さ、仕上など)に適したモード(カーペット専用、弱など)や、ノズルをお使いください。
目的に合ったラグ選びをするには、カラーやサイズ、デザインだけでなく、効果を知ることも大切なポイントの一つです