FLANNEL magazine

ソファ専門スタッフからの
ソファについての「まめ知識」を、フランネルマガジンとしてお届けします。

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ウール生地の魅力

「ウール」という素材に、みなさんはどのようなイメージをもっていますか?
「暖かい素材」「冬のもの」と思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
実はウール、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる性能の高さから「繊維の王様」と評されています。
セーターやマフラーなど冬のアイテムによく使用されていますが、高級スーツやラグ、家具など、一年通して使う身近なものにも多く使われている素材です。

そんな万能素材「ウール」の魅力はどのようなものなのか、ご紹介します。

ウールの魅力1【調湿機能】

ウール繊維の表面は人の髪の毛のように、スケールと呼ばれるうろこ状になっており、外気に合わせてスケールが開閉する性質があります。
湿度が高くなる夏場はスケールが開いて繊維内部に吸湿し、乾燥する冬場は繊維内部から湿気を放湿してスケールが閉じます。この性質によって、繊維の表面を人が快適だと感じる湿度である約60%に保ちます。これが暑い夏にもウールが快適に使える理由です。
ウールの調湿力は綿の約2倍、ポリエステルの約40倍とも言われ、汗をかいても蒸れにくくサラリと快適に過ごすことができます。こうしたことから、ウールは「呼吸する繊維」「天然のエアコン」と呼ばれます。

ウールの魅力2【抗菌・消臭効果】

羊の毛はもともと、皮膚が変形してうまれたものです。侵入してくるウイルスや細菌などを無害なものにする皮膚と同じように、羊の毛にも免疫機能が備わっています。これが、ウールが「天然の抗菌繊維」と呼ばれる所以です。
また、ウールはバクテリアや細菌による臭いを吸着し、臭いの発生を抑制または無臭化することができます。
1日着用したウール100%のセーターはしばらく干しておくと自然と臭いが消えていきます。ウール以外の繊維では、なかなかそうはいきません。

ウールの魅力3【防汚効果】

ウール繊維の表面には「エピキューティクル」という撥水性の高い膜があります。この膜が水を弾いてくれるので、ウールは水溶性の汚れに強い(つきにくい)という特徴があります。

繊維の内側は水分含有率が高いため、静電気が発生しにくい性質があります。静電気はチリや埃を吸着し、薄汚れの要因となります。静電気が発生しにくいウールはチリや埃を寄せ付けず、定期的に掃除機をかけるという簡単なお手入れで、衛生的に使うことができます。

FLANNEL SOFAではこれらの魅力を活かした、ウール素材の生地を取り扱っています。
使い心地がよく、機能面にも優れた生地をご紹介します。

【Kvadrat Divina】ウール100%

デンマークで1968年に創業したテキスタイルメーカーのKvadrat(クヴァドラ)。
北欧の伝統に根ざしたデザインにこだわり、様々な分野のアーティストとコラボレーションすることで、常に革新的なテキスタイルを生み出しています。
「Kvadrat /クヴァドラ」のアイコンともいえる「Divina /ディビーナ」は、幾度となく調色され完成された絶妙な色彩で108色もの色を展開。「先染め」と「後染め」を使い分け、今まで存在しなかった新しい色の表情を生み出しました。完璧な色彩計画によって生み出された色は、どの組み合わせでも相性がいいのも魅力です。

Kvadrat Divinaの詳細ページはこちら

「長く使い続けられるもの」をベンチマークにしてつくられる高品質なテキスタイル「Kvadrat /クヴァドラ」。
FLANNEL SOFAでは、東京・銀座・大阪ショールームにご来店された方限定でご注文いただけます。

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【Group4:GQシリーズ】 ウール 45%・ポリエステル43%・アクリル8%・ナイロン4%

愛知県尾張地方でつくられる、耐久性・吸湿性に優れた尾州織りのウールを使用。
尾州は国内最大規模の毛織物の産地であり、その質の良さは、世界的に知られるイタリアのビエラやプラートとも比較されるようになっています。
上質な尾州のウールの良さを最大限に生かしながら多種の化学繊維を組み合わせることで、ソファに適した高い耐久性を備え持つFLANNEL SOFAオリジナル生地です。最初はウール生地の硬さを感じますが、使い込むほどに馴染み柔らかくなります。

GQシリーズの詳細ページはこちら

▼実際にGQシリーズを使用したソファ

【Group4:JWシリーズ】 ウール 6% ・ポリエステル73%・アクリル4%・コットン10%・リネン4%・レーヨン3%

愛知県尾張地方でつくられる、耐久性・吸湿性に優れた尾州織りのウールを使用。FLANNEL SOFAと尾州の織物職人とで共同開発したオリジナル生地です。
ウールがもつ高い吸保湿性に、ポリエステルの防しわ性が備わることで、機能面でもオールシーズン使いやすい生地になっています。
6種の多様な糸で織り上げられ、単色では表現できない趣ある独特な表情が魅力です。
清涼感あるドライな質感は使い込むほどに肌に馴染み、肌触りも柔らかくなります。

JWシリーズの詳細ページはこちら

▼実際にJWシリーズを使用したソファ

万能素材「ウール」の魅力についてご紹介いたしました。
ヨーロッパのヴィンテージ家具の多くがウール生地を使用しており、数十年前の家具でも生地が状態良く残っていることがあります。このことからもウール素材の丈夫さが伝わり、ウールは長く使うことを想定したときに選ぶ素材だといえます。

日頃のお手入れは、掃除機がけなどの簡単なメンテナンスで十分です。
(ただし、掃除機の回転ブラシは毛羽立ちの原因になるので、布団用やブラシのアタッチメントの使用がおすすめです。)
掃除機がけをすることで余分な遊び毛は消えていき、ウール本来の光沢が現れます。
また、座って使い込むごとに柔らかく、また、滑らかな質感に変化していきます。

毎日の暮らしに欠かせないソファに、たくさんの魅力が詰まったウール生地、おすすめです。