FLANNEL magazine

ソファ専門スタッフからの
ソファについての「まめ知識」を、フランネルマガジンとしてお届けします。

TITLE :
“段差”を利用したインテリアスタイル「ピットリビング、小上がり」の特徴

近年、人気のデザインとして目にすることが増えてきた「ピットリビング」や「小上がり」のあるお部屋。 一つの空間を壁や扉で仕切るのではなく、簡単に行き来できる〝段差〟で 緩やかに区切ることで、立体的で趣のある空間がつくれるインテリアスタイルです。 しかしその反面、見た目以外の「住み心地」に関してはどうだろうか、と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

それでは早速、〝見た目〟と〝心地〟両方の観点から、それぞれの特徴をご紹介していきます。

ピットリビングとは?

「ピットリビング」とは、リビングの一部を床から掘り下げてつくるスペースのことで、「ダウンフロア」「サンクンフロア」とも呼ばれます。

ピットリビングの特徴

【1.開放感を損なうことなく、空間を仕切られる】

壁やパーテーションなどで完全に空間を区切ると、視線が奥へ抜けにくく手前で止まってしまうため、窮屈に感じることがあります。
しかし、ピットリビングはちょっとした凹凸のリズムにより境界線を生み出し、それぞれの空間を緩やかに区切ることができます。
そのうえ、周囲の床よりもリビングが低くなることによりソファなどの家具の高さが段差分だけ抑えられるため、部屋の端から端への視線が奥へと抜けやすく、
視覚的な開放感を得ることができます。

【2.段差が生む“こもり感”のあるスペースでくつろげる】

ピットリビングの段差により、「くつろぐ場所」というエリアがはっきりするため、別スペースにいる家族と空間を共有しつつも、
パーソナルな空間でくつろぐことができます。
また、自身を囲う低めの塀に守られているような安心感のなかで、
より穏やかな時間を過ごすことができるでしょう。

【3.空間の使い方の幅が広がる】

ピットリビングは視覚的な変化だけでなく、住む人の暮らし方にも変化を与えてくれます。
例えば、人が多く集まったとき、椅子やソファが空いてなくても、段差部分をベンチのように、それぞれが自由な場所に腰掛けることができます。
その際、リビングのソファに座っている人との視線の高さが合うため、
自然にくつろぎの時間を共有できるでしょう。
また、段差を背もたれや肘置きにしてくつろぐこともできるため、
「リビングにソファがあっても、つい床に座ってしまう…」という方にもオススメです。

他にも、小さなお子様のプレイルームとしてピットリビングを設けることで、
散らかりがちな細かいおもちゃなどが段差で区切られたスペースからはみ出しづらくなり、周囲の空間を綺麗に保ちやすくするメリットも。
ハイハイ時期の幼児の行動範囲を制限できる点も安心です。

ピットリビングにオススメのソファ/仕様オーダー

FLANNEL SOFAでは、ピットリビングに合わせてソファの高さを調整できます。

【YouTube】23mmのプラスチック脚でフロアタイプのソファに変更

ソファのサイズオーダーも可能です(店頭限定)。

特別オーダーの詳細はコチラ

小上がりとは?

小上がりとは、空間の一角につくられた、周辺の床より一段高くなっているスペースのこと。人気の広さは4.5畳で、畳を敷いて和室にするデザインが主流です。
段を作るという点では先述のピットリビングと共通する部分がありますが、 以下に小上がり特有のポイントを挙げていきます。

小上がりの特徴

【1.段差を活かした収納スペースを設けることができる】

小上がりの段の高さを利用して、側面部分を引き出しにすることができます。
また、高さが30〜40cmほどあれば、天面が開く床下収納のようにすることも可能で、季節物などの収納スペースとして非常に役立ちます。
収納天板が目立つ場合は、ラグを敷いたり、ローテーブルを配置し目隠しをすると違和感がなくなります。

【2.「地べた」とは異なる「床の暮らし」】

「地べた」と感じる床から1段上がっているスペースのため、
座ったり寝転んでいても、他の空間にいる人との目線の高低差が小さくなることから一体感のある時間を過ごせます。
また、リビングは子供が遊んだり家事の主動線があるため、振動が生じたり、ホコリが移動しやすいですが、小上がりスペースは段差によりそれらの影響を抑えることができます。
そのため、小さなお子様とのお昼寝などにも適した居心地のいい空間となるでしょう。

さらに、空間を遮断しない程度の袖壁と垂れ壁で小上がりスペースを囲うと、 ちょっとした〝個室感〟〝隠れ家感〟も演出できるので、家族と同じ空間にいながらも個人のスペースが欲しい、と考える方は併せて検討してみてはいかがでしょうか。

ピットリビング/小上がりを取り入れる際に気をつけたいこと

たくさんの魅力が詰まったインテリアスタイルですが、いくつかの注意点があります。

・掃除の手間が増えることがある

部屋に段差ができることで、お掃除ロボットだけでは掃除が行き届かなかったり、段差の内側の角に埃が溜まりやすくなります。

・模様替えがしにくい

段差があることにより、家具の配置が制限されます。 既製品の小上がりなどであれば、レイアウトの変更が効きますが、造り付けのものであれば、変更に大掛かりな工事が必要となります。

・転落、つまずきのリスク

収納スペースの確保や、腰掛けとして利用したいという希望から段を高くすると、小さなお子様が誤って転落し怪我につながる可能性があるため注意が必要です。 対策として段差を低めにするか、ベビーサークルなどを設置するようにしましょう。 しかし、一概に「段が高いほど危険」というわけではなく、逆に段が低すぎると視覚的に認識しづらい点からつまづいてしまう危険性もあります。

住宅に取り入れる際は上記の内容も考慮しつつ、居心地のいい暮らしに向けて計画を進めましょう。

ピットリビング・小上がりにぴったり
FLANNEL SOFAのオススメソファ

FLANNEL SOFAでは、ピットリビングや小上がり空間に相性の良いローソファを多数ご用意しております。ピットリビングには、そのスペースに収まりの良い直線的なデザインの「SIESTA」や「BRICK」、比較的コンパクトな広さで設計されることが多い小上がりスペースには「PENTA900Chair」や「KUPLE CUSHION」の1人掛けソファがおすすめです。

ローソファ一覧

空間に段差をデザインすることで、見た目だけでなく暮らし方にも彩りを加えられることをご紹介しました。
ひとつの空間で、多様な過ごし方ができるとより暮らしが豊かになりますね。
家の中で最も長く過ごす空間にこそ、ちょっとしたアクセントを加えてみてはいかがでしょうか?

暮らしに馴染む、寛ぎのソファ。

FLANNEL SOFAでは、ライフスタイルや好みに
合わせて、ソファをセミオーダーいただけます。