張り職人 Kさん：
ソファの張り替えは、お客様からお預かりしたソファを検証し、ダメージ具合に合わせて綿やウレタン材で補強をします。何年も愛用して頂いたソファも、私達職人のこれまでの経験や、過去の張り替えデータを元に、一番新しい製作情報、技術で張り替えを行います。そのため当時の製作技術に比べ、より良い状態に仕上げることができます。また、お預かりしたソファの使用状態から、改良のヒントをもらい、その後のソファ作りにもつなげています。

縫製職人 Sさん：
ソファの掛け心地は、ウレタン材の交換によって変化すると思われることが多いのですが、生地の張り替えによっても影響します。生地ごとの伸縮加減や、その生地の特徴に合わせて、張り替え後に掛け心地が極端に変わったりしないよう、細心の注意を払って製作しています。

Sバネを留める「かしめ」
これらのパーツにダメージがある場合、新しく取り替え、補強をします。

お預かりしたソファは、アップデートされた技術により、丁寧に張り替えられます。

張り職人 Kさん：
張り替えのご依頼をいただくと、ソファ製作において改良してきた技術や材料など、今まで行ってきたことが間違っていなかったなと実感できます。今後もお客様にとって魅力的なソファを作っていきたいですね。

縫製職人 Sさん：
一般的にソファの寿命がきたら、次は異なるデザインや座り心地のソファに買い換えることが多いと思います。それでも張り替えを選んでくださるということは、相当そのソファを気に入っていただけている証拠だと思うので、とても嬉しく、ありがたいですね。

張り職人 Kさん：
印象に残っているのは、張り替える際に「ソファに付いているタグを、手元に残しておきたい」というご依頼があったことですね。亡くなったご愛犬がソファのタグが大好きだったそうで、生地を剥がすときにタグを取り外して、張り替えたソファと一緒に届けました。お客様の思い出にFLANNEL SOFAが携われている、ということを実感した一台でした。
私たちはソファ製作に専念しているため、残念ながらお客様と直接お話しする機会はありません。そのため、ショールームスタッフがお客様から伺ったご依頼に応えていく事で、お客様の暮らしをサポートしていきたいです。

ソファに張られた生地を丁寧に剥がしていく様子。
時々、隙間からお子様の小さなおもちゃが出てきたりすることも。

張り職人 Kさん：
張り替えることにより、ソファで過ごした時間や想いを引き継ぎ、つないでいくことができます。それは新品購入では味わえないことだと思うので、張り替えがお勧めです。例えば、ソファ購入時には小さかったお子様が自立した時、共に過ごしてきたソファを張り替え、ご両親から受け継いで使う。すると、ソファ自体にストーリーが生まれて、次世代にソファだけでなく想いもつなげていくことができます。思い出と共に使い続けられる、という点において、”張り替え”はとても意味があると思います。長年使用したソファを張り替え、また時間をかけて付き合っていく。そうして永く大切に、手をかけるほど愛着も湧きます。さらに、リユースということにもなるので、環境保全にも繋がりますね。